マトリックス・オブ・スペース by 高橋靖史

111

2006年3月17日 – 5月6日

キュレーター: イセ・カルチュラルファンデーション主催
アーティスト: 高橋靖史


オープンスタジオ: 2006年3月10日(金)から 3月16日(木)まで
オープニングレセプションとアーティストトーク: 3月17日(金曜日)午後6時から8時まで

ニュー ヨークのソーホー地区にあります、イセ・カルチュラル・ファンデーション・ギャラリーでは、2006年3月17日から 5月6日にかけて、高橋靖史氏の個展『マトリックス・オブ・スペース』を開催致します。またこの展覧会オープニングに先駆け、オープン・スタジオ期間(3 月10日(金) から16日(木)まで)には、イセ・カルチュラル・ファンデーション・ギャラリー内にて、作家の作品の作成過程を公開致します。

高橋靖史氏は,1986年に筑波大学大学院でMFAを取得後,フランス政府給費留学生としてパリのエコール・デ・ボザールに学び、帰国後の1990年より 本格的に彫刻, インスタレーションの発表をスタート、以後日本、フランス、カナダ、アメリカにて幅広く活躍する、インスタレーション・アーティスト/彫刻家です。
1995年からは”身体と世界の両義的で相互依存的な関係性”をテーマに、古着、石膏、ラテックスゴムなどを用いて、大きく空間を使った作品を制作してきました。そこでは、 「身体という境界のあいまいな不確かな広がりをいかに彫刻するか」という探求がなされています。
やがて、高橋氏は子どもの誕生によって、世界は身体の内側にもあると考えるようになります。子宮という世界の中で、祖母から母へそして子へと「身体は不可 視な母型に幾重にも 型どられたもの」であると、身体と空間の関係を母体の中に探すという独特の人類学的様相がみられます。この壮大なテーマは、観衆を作品の内側に取り込んだ 参加型のインスタレー ション、またはインスタレーションと組み合わされた等身大彫刻でしばしば表現されます。時に、身体の表面の内と外を反転させ、時に、身体を粒子化し空間と 同一化することにより 身体と世界をつなぎ直す試みです。

今展覧会、”マトリックス・オブ・スペース”では、ニューヨークで制作されたSectionシリーズから彫刻12点とインスタレーションの大作で構成され ます。Sectionシリーズは人体から 直接型取りした人体の断片を石膏や段ボールで再構築した、ネガポジ反転彫刻、展開彫刻、透明彫刻などの作品群です。そこでは、視覚で捉えるものと実在する ものとのギャップを利用 して「見る事とは何か?」が問いかけられています。鑑賞者が視覚のみならず身体の移動によって、ユニークな空間の経験がなされる様に、意図されています。

高橋靖史の作品は、自分達の発生源、そして到着地を探し、そしてその答えは私たちの外側か、もしくは内側にあるのかの問いを、空間の次元と人々の経験に掛け合わせ、身体と世界の 起源をその日常に探す、壮大な試みを投げかけます。

Image: “WOMAN I (artwork for the wall)” Plaster, wood, paint 96″ X 96″ X 5″

111 222 333 444 555 666 777 888