Beyond the Flâneur (ビヨンド・ザ・フレネール)

BF1

2003 年4月12日 ー 5月24日

キュレーター: 中森康文

アーティスト: 朝岡あかね、Kenn Bass(ケン・バス)、Franklin Evans(フランクリン・エバンス)、畠山直哉、Yun−Fei Ji(ヤン・フェイ・ジ)、桑原正彦、Mark Parsons (マーク・パーソンズ), Gerry Snyder(ジェリー・スナイダー)

19世紀のフランスの文人たるボードレールやバルザックがその作品に登場させたFlâneurとは、めまぐるしく変動するパリの町を、その迷宮を解き明かすかの如く放浪・観察し、取り巻く事象や人々を評論した芸術家を指します。ボードレールによると、都市生活の最新性に着眼し、作品にその最新性と新しい表現(絵画の形式と内容の双方)を関連できて始めて“Flâneur“となるとあります。現代社会の中で“Flâneur“である芸術家達は、実生活において、あるいはインターネットなどを通して、社会・都市環境を流浪するといって良いでしょう。今回の展覧会のアーティスト達はそれらの環境を“Flâneur“の視点から模索し、作品に表現します。その表現には、しばしば空、人物、動物などを含むパノラマ風景を含みます。

朝岡あかねは、ニューヨークの街並の写真の中に見い出される光源を用いて、都市星座のイメージを創造します。ジェリー・スナイダーはフランスおとぎ話の挿絵スタイルを用い、ルネッサンス風ユートピアを背景に漫画的単細胞のキャラクターを交えて聖書やアメリカ映画から触発されたストーリーを複数パネル油絵に描き出します。ヤン・フェイ・ジは近代・現代中国史上の都市化現象を陽気な風刺を混じえて古典的墨絵の技法を用い、叙情詩調の素描に描き出します。畠山直哉の写真『アンダーグラウンド』は東京・渋谷川地下に広がる未知で暗黒な世界へ観る者を導いていきます。マーク・パーソンズは都市生活の経験を幾何学を通じてその彫刻に表現し、フランクリン・エバンスは都市の生命を維持する都市体系システムをイメージしそれを素描に映し出します。桑原正彦は、その油絵に、公害等の影響を受けて変態化した動物のイメージを、大惨事後のような超現実風パノラマを背景に描きます。ケン・バスはビデオ及び音響インスタレーションにて、都市生活と旅に関連した潜在意識から浮かび上がる経験と記憶との関係を模索します。

この展覧会の一環として、4月25日金曜日午後6時半より、評論家でハンターカレッジ助教授のケイティー・シーガル女史を迎えて、出展作家によるトークが同ギャラリーで開催。

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